ユーザーの要望を正しく聞く - 解決策の鵜呑みを避ける
ユーザーストーリーを眺めているときに「手段ではなくて課題や問題に注目することが重要だな〜」と感じたので、それを言語化した。
「要望を正しく聞くのは大事」という内容の記事を見つけた。自分もちょうどユーザーストーリーを眺めて真に達成したいことは何か考える機会があったので、そこで考えたことをまとめてみる。
解決策を鵜呑みにしない
「相手の言っていることをそのまま実現するのは、必ずしも正しくない」と教わったことがある。自分はこれを「いい意味で相手の話を聞かない」と呼んでいる。
前述した記事は飲食店が例になっているが、医者の例えも見たことがある(ソースが見つからない。スライド資料だったはず)。
患者が「お腹が痛いです。盲腸だと思うので手術してください」と言っても、それを理由に医者が手術を始めたりはしない。患者に現在の状況は聞くが、処置の内容は医者が決める。患者の意見を聞いてその通りに手術をするような医者がいたとしたら、そんな医者は良い医者だろうか?
(組織の形やその人の能力など色々な要因があり一概には言えないが)解決策を実行する側は、単に実行するだけではなく、解決策の良し悪しを考えることも求められることが多い。
的外れな提案 vs 良い提案を聞いてくれない
要望を正しく聞いて提案すると聞くと上記のツイートを思い出す。
このツイートそのものはともかく、必要な情報が与えられていないと、「A を使って X したい」という要望と「X するなら B を使ったほうが良い」という提案が衝突して対立してしまうこともあるだろう。
例
かなり作為的だけど……
「(課題 X を解決するために)解決策 A を取ってね」
「(課題 Y を解決するなら)解決策 A よりも解決策 B が良い」
「解決策 B だと(課題 X が解決できないから)ダメでしょ何言ってんだ」
目的(解決・達成したいこと)ではなく、それを実現するための手段の話をしてしまうとコミュニケーションが難しくなる。目的に対する手段は複数あるので、手段から逆算して目的を想像した結果、目的の認識がズレてしまい、手段も的外れになるかもしれない。
その結果、
「的外れな提案をしてくる」
「より良い提案をしているのに全然聞いてくれない」
といった問題が発生する。
解決したい課題なんなのか
手段について考えるためには、まず課題を明らかにするとよい。課題を考えることで、「あなた vs 私」ではなく「問題 vs 私たち」という形式にできる。
要望やユーザーストーリーを考えるときは、
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何が課題なのか
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なぜそれをするのか
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それによって何を解決したいのか
を深掘りして、真の目的を明らかにするとよい。
まとめ
解決したい課題、達成したいことを深掘りして、それを共通の認識としたうえで手段を考えると良い。