2024-02-26

1on1 をメンティーが主体的に進める

最近 1on1 の進め方に少し変えて、自分がたくさん話すようにしている。

1on1 の進め方を変えたきっかけは『エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング:書籍案内|技術評論社』に載っている「他者説得」と「自己説得」の話である。

メンタリングでは、他者説得よりも自己説得を重視し、その獲得を促します。(p.86)

とあり、メンターもそうやって自己説得を狙っているのかな~と思った。

自分はメンティーの立場でしか 1on1 をやったことがないので、メンタリングする方法については「そうなんだ~」という感じで読んでいた。 ただ、メンティーが「自己説得されやすい振る舞いをする」ことはできるのではと思って、1on1 の進め方を少し変えた。

自分が主体となって問題を解決する

「どうすればいいですか」という問いは解決法を提示してもらうことになるので、自己説得にはならなさそうである。 そこで、「どうすればいいかわからないので一緒に考えてください(自分が主体)」という姿勢で 1on1 をするほうが効果が高そうだと思った。

「自分が前に進めようとする」という姿勢を持って 1on1 に挑めば、メンターがいい感じにサポートしてくれ、自己解決できるという寸法である。

自問自答する

「話し上手は聞き上手」というように、一般的には自分ばかり話すことはよくないこととされる。 しかし、1on1 では「聞き上手」を目指すのはどちらかといえばメンターなので、メンティーはたくさん話したほうが良いのではないかと思った(相手の話を聞かないのは当然だめだけど)。

「自分が今考えていることを全部話して解決法を考えるので、解決の糸口になるような良い質問をヨロシク」という気持ちで 1on1 をしている。

例えば、「今こういうことが不安なんです」と言ったら「それで、なんで不安に思っているかというと……」とか「それで、不安を解消するために何をやっているかというと……」とか、続きの話を自分から引き出している。

そして、どうにも解決に進めないな、話が次に繋がらないな、と思ったら「詰みました」「話がループしてますね」「こう考えたんですがどう思いますか」などと言って助けを求めたりする。

変わってきたこと

こういう自問自答を繰り返していると、次に何を質問されるか(質問しているのは自分だけど)わかるようになってくる。 「~をやったほうが良いと思うんですが」と言ったら「じゃあなんでやらないの?」がくるし、「~がわからなくて」と言ったら「じゃあどうすればわかるの?」がくる。

また、ふりかえりのファシリテーターをやっているときに、参加したメンバーに質問を投げかけることはよくあるが、前よりも質問がしやすくなったと感じている。

「困ってる」「良いと思った」「わからない」から一歩踏み込んで考えることができるようになってきた気がする。

1on1 は良くなったのか?

メンターに直接フィードバックを求めたわけではないものの、主観的には 1on1 が良くなったと感じている。 「自分がそう決めた」という感覚は強くなったし、 すでに書いた通り質問を考える力がつくので。

結果はまだ出てないので、意味があるかはまだわからない。